貧乏な娘がいました。 きれいな満月の夜なのでお団子が食べたいけれど、 娘にはお団子を買うお金がありません。 娘にはお家もないので、いつも森で寝ています。 娘はのどが渇いたのでいつものように湖に行きました。 そこにはお月様がきれいに映っていました。 娘にはそれがまるでお団子のように見えました。 娘はお団子にかぶりつくように水を飲みました。 口をつけたお月様は水とともにゆらゆらと揺れました。 娘の喉は潤い、夜空を見上げました。 それでもまだ、お月様はゆらゆらと揺れています。 満たされたような、それでいた虚しいようなきもちに、 娘の瞳も潤い、お月様を揺らしていたからです。 まん丸いお月様なんて、本当はないんだ。 娘はそう悟って、また薄暗い森で明日を迎えます。
なんの意味があるということはない。 どうとも言葉は違いようもない。 伝えようとすることに工夫も交えない。 ただ別のところにあること。ここであること。 この場が、この色が、どうしようもなくこれ。 ただそれだけのことで価値があると信じるから。 何かと何かが違うように、ただこれはこれ。 身体から観念を濾し取った雫。
ダミー更新。
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